
電動歯ブラシの比較をする前に、まずは電動歯ブラシの基礎知識を押えておきましょう。
電動歯ブラシとは、文字通り、電気(モーター)の力を利用してブラシを自動的に振動(または回転)させながら歯を磨く歯ブラシのことです。
もともと手の不自由な人(介護者など)向けに考案・開発された歯ブラシですが、手動では不可能なブラッシングが行え、かつ短時間に効率よく磨けるというメリットもあってか、近年、電動歯ブラシ愛用者が増えているようです。
メリット |
デメリット |
短時間に磨ける!
手動では不可能な複雑なブラッシングにより効率よく磨ける!
手を動かす面倒が省ける!…など |
歯肉や歯茎、歯を傷める恐れがある
使い方を誤ると歯垢を効率よく除去しきれない
手軽さに甘え磨きが雑になる…など |
ブラシの動きと機能は常に進化しており、現在、様々なタイプの製品が各メーカーから販売されいますが、大半の電動歯ブラシは、大きく以下の3タイプに分類することができそうです。

タイプ1:横振動式
手の動きと同じく単純に横に動かしながら磨くスクラビング機能を備えた歯ブラシ
タイプ2:反復回転式
主に円型のブラシに多く、ブラシを左右に回転させながら磨く機能を備えた歯ブラシ
タイプ3:(超)音波振動式
ヘッド部から発生する(超)音波の働きによりブラシを高速振動させて磨く歯ブラシ |
ちなみに、電動とはいえ、自らブラシを動かさなければ、その機能や効果が半減してしまうタイプの歯ブラシもあるので、購入の際には注意が必要です。

先に説明したとおり、電動歯ブラシの機能や性能は、日々、進化し続けており、現在、各メーカーから様々なタイプの製品が販売されています。
そのため、いったいどの製品を使ったらよいのか分からない…と迷ってしまう人も少なくないようです。
また、価格についてもピンからキリまであり、安いモノでは数百円、様々な機能が付いた高価なモノになると数万円もする製品があります。
※ 電動歯ブラシの価格は、基本的にブラシの振動(回転)数が多く、動きのバリエーションが複雑になればなるほど高くなる傾向が見られます。
近年、音波歯ブラシや超音波歯ブラシといった高速振動を利用した電動歯ブラシが人気を集めているようですが、このような機能を備えたハイテク歯ブラシは、比較的、価格が高めです。
電動歯ブラシのような性能や機能が重視される製品は、あまり安すぎるモノを使うのもどうかと思われますが、基本的には自分に合った歯ブラシを使用することが大切です。
そこで、各タイプにおける電動歯ブラシの主な機能や特徴についてまとめておくので、電動歯ブラシを比較する際の参考資料としてご利用ください。
タイプ |
主な特徴 |
デメリット |
横振動式 |
歯垢の除去効果の点からみると手動で行うブラッシングとほぼ変わらない。 |
他タイプに比べると、歯垢除去率はそれほど高くはない。 |
反復回転式 |
手動歯ブラシと比較すると、歯垢の除去効果は高い。 |
音波歯ブラシ |
毎分、数千~数万回転の上下振動、反復回転機能を備えており、効率的かつ短時間に歯垢を除去できる。主に歯の表面を磨くのに適した歯ブラシ。また、手動では難しい音波による歯肉マッサージが適度に行えるため、歯周病予防にも効果的であると考えられている。 |
高速振動のため、使用方法を誤ると歯や歯茎を損傷させる危険が高い。 |
超音波歯ブラシ |
超音波による高速振動を利用して歯垢を除去するが、音波歯ブラシとは異なり手動と同じく、ブラシを動かしながら歯を磨くタイプが主流。また、音波歯ブラシ同様、歯肉マッサージが行え、歯周病予防にも効果的だと考えられている。 |
音波歯ブラシと同様、高価は比較的高めに設定されている製品が多い。 |

電動歯ブラシを使用する最大のメリットは、基本的な操作さえマスターしてしまえば誰でも正しい歯みがきが行えること、そして歯みがき時間が短縮できること、この2点にあります。
電動歯ブラシの機能や性能、パワーなどは価格に比例してアップしていく(この点だけはどうしようもありません。)ので、歯垢をしっかりと除去したいという方は、格安電動歯ブラシは避けるべきかもしれません。
ただし、価格が高ければ高いほどよいというものでもないので、ビギナーの方は、まずは1万円前後の製品を目安に比較検討してみることをおススメします。
ちなみに、ブランド別に見た売れ行きのよい電動歯ブラシをランキング形式にすると、概ね下記表のような感じになりそうです。
中でもブラウン製の電動歯ブラシは人気も高く、ブラシでこすって歯垢や汚れをしっかり落とすことにこだわっている製品が多いため、愛用者も多いようです。
ただし、製品の機能によっては価格がやや高めなので、電動歯ブラシ初心者の方は、ワンランク下げた「デンタプライド」シリーズなどから試してみるのも良いかもしれません。
※ メディクリーン【右記スペースに掲載】など、オムロン製の音波式電動歯ブラシも性能は良く価格も手頃なので、初めて使う方にはおススメです。 |
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電動歯ブラシ愛用者に欠かせない注意事項とは?
今でこそ、電動歯ブラシも一般家庭に普通に浸透しているようですが、一昔前は「電動歯ブラシはなるべく使わない方がよい!」と警告する専門家も少なくありませんでした。
これは、電動歯ブラシそのものに問題があったというよりも、電動歯ブラシの正しい使い方を知らない人が数多くいたため、歯や歯茎を損傷する危険性を危惧した専門家が注意を促したと言えます。
しかし、近年、電動歯ブラシという言葉も、よく見聞きするようになり、その性能や機能も常に進化していることから、正しい使用方法さえ身に付くれば歯垢除去や歯周病予防に効果を発揮する有難いツールであることは間違いありません。
そこで、電動歯ブラシを使用する際にコレだけは知っておいて欲しい主な注意事項をいくつか挙げておくので参考にしてみて下さい。
point1:歯磨き粉
電動歯ブラシは高速振動するタイプのものが多く、知らず知らずのうちに歯を削ってしまっている人も少なくありません。そこで、研磨剤が含まれていない電動歯ブラシ専用の歯磨き粉を少量使って磨くようにしましょう。
point2:磨きすぎに注意
電動歯ブラシは毎分数千~数万回の振動があるため、磨き過ぎると歯が磨り減ってしまう恐れがあります。
point3:使用後の管理
ブラッシング後は毎回ブラシを振動させながらよく水洗いをして乾燥させましょう。
point4:ブラシ交換
ブラシの毛先が開いていると効率よく磨けません。手動歯ブラシと比較し、電動歯ブラシでは少し早めに交換するくらいの方がベストです。 |
メディクリーン【オムロン】
オムロンの代表的な電動歯ブラシのひとつにメディクリーンと呼ばれる製品があります。
このメディクリーンは、毛先の縦方向と横方向の大きな動きが口内を優しくマッサージし、歯茎をいたわりながら歯垢を効果的に除去する独自の毛先スウィングテクノロジーとブラシヘッドを搭載しており、ブラシヘッドも、従来の製品に比べ、歯垢をかき出すスパイラル毛とひし形毛を組み合わせたトリプルクリアブラシを採用しているため、なかなか落としづらかった歯の奥の歯垢を掻き出すための工夫がなされているのが特徴です。
歯ブラシ本体と充電器カバーは水洗いできるので、電動歯ブラシの買い替えを考えている方などは、一度、検討してみるのもよいかもしれません。 |

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